2015年11月23日月曜日

たばこと塩の博物館 …塩

海水を太陽の熱で乾かしてできた塩を天日塩(てんぴえん)という。
昔の日本、あるいは能登で作っている塩田の塩は
釜で煮詰めているので、
天日塩とは言わず
煎熬塩(せんごうえん)という。

いま日本で作っていて僕達が食べている普通の塩も
昔と同じく海水を煮詰めて作る煎熬塩である。
煮る前に海水を濃縮する時、、
塩田で濃縮せず、電力で濃縮しているのが昔と今との違いである。

天日塩は工業用に大量に輸入され、
一部は溶かして煎熬して食塩となっている。

「天日塩の方が自然でいいじゃん」
という気持ちもわかるし、
それを望めば実際、
天日塩は容易に手に入るが
  (財)日本塩事業センターで売っている
  「原塩」「粉砕塩」というのは
  海水を太陽の光で乾かしただけの
  天日塩そのものである
泥が入っていたり、細菌汚染のリスクがあるので
NaCl以外の僅かばかりのミネラルのために
感染や重金属汚染のリスクを取るのはどうかなぁ
と、個人的には思う。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

たばこと塩の博物館で
各地の天日塩が展示されていた。

ゲランドの塩、
などは結構有名だと思うけど
展示されていたものは、
中国の塩と変わらないくらい泥っぽい。
 塩は本来透明。 
 白く見えるのは光の乱反射でそう見えるだけ。
 透明なガラスをすりガラスにすると白く見えるのと同じである。
 だから、色がついているのは不純物のせいである。
 天日塩に色がついているのは
 泥か、好塩性微生物のせいである。
 岩塩に色がついているのはナトリウム以外の金属など
 不純物(時として重金属)のため、
 または結晶格子の状態によるもの、
 である。

海で海水を囲い込んで池を作り、
天日で海水を乾かしてできた天日塩を集めるとき、
薄くしかできない塩の層の塩を惜しんで、
池の底ぎりぎりまで塩を集めたりすると泥が混じるのである。
そこを注意したとしても、
雨が降る地域だと、
海水に陸地の泥が流れ込んでしまうこともある。
だから、
砂漠地帯でもない中国やフランスで、
泥の混じらない天日塩を作るのは
なかなか難しい。
特に汚染されているわけでなくても
泥に重金属など有害物質が含まれているリスクの高いのは言うまでもない。

オーストラリアやメキシコは、
土地が広く、日光も強く雨も少ないので
ものすごく分厚い塩の層をつくり、
その上に海水を導いて乾かす。
そして、
分厚い塩の層の上に分厚くできた、
きれいな塩だけぜいたくに集めるので泥が混じらない
そんなきれいな天日塩であってさえ
細菌やウィルスのリスクはなくならない。
塩に殺菌作用があるといっても
万能ではないし、
塩で活動が停止していても、
体に入れば活動を再開できる菌やウィルスはいくらでもいる。

…ということで
よそはよそとして、
ウチは普通の精製塩でいいからね、
妻よ。










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