2016年9月24日土曜日

豆を煮るに豆ガラを焼き、モロヘイヤを縛るに麻ひもを結ぶ

いや!
というほどモロヘイヤが採れる。

クセもないし
ネバネバもおもしろいし
使い方に困れば
冷奴や納豆に大量投入するだけでおいしいので
妻もあまり困っている様子はない。

ばらけて16株、
株立ちで2,3本ずつ植えているから
計40本くらい植えた(今数えてみたら案外多かったな)。

ここ10日間は特に収穫が多くて
10日間の平均で63枝/日、
1株から毎日4枝、
1本の幹からは2日で3枝を収穫していることになる。

草丈2mばかりの大きな「木」から2日で3本の小枝を採る、
と考えると
そうムチャな数でもない。


ひととモロヘイヤの話になると
知ったかぶりに披露する話が2つある。

1)毒
モロヘイヤの実には毒がある。
1996年長崎では
実を食べた牛が死ぬ事故があった。
若い芽や葉っぱは問題ない。
実は
ごまの鞘を大きくしたようで
小さなオクラっぽい。

何かの番組で
これから中高年の趣味としての家庭菜園が拡大していくであろう
という予測の下で
おいしそうに見えるモロヘイヤの実(鞘)の危険は
もっと知られるべきだ
といいっていた。


2)麻ひも
「繊維の材料であるジュートの産地」は
いかにも地理の問題にありそうだけど、
ジュートを知っている人は多くないと思う。
でも、
ジュートの正体は、何を隠そうモロヘイヤである。
身近なジュート製品には
麻ひもやコーヒー豆の袋がある。

参考
http://www.naro.affrc.go.jp/org/niah/disease_poisoning/jute.html


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うちでは
モロヘイヤを含めて
野菜を支柱にくくるのに麻ひもを使っている。

ジュート(モロヘイヤ)をジュートのひもでくくるのは
豆を煮るのに
豆の枝を焚き付けにするのにどこか似ている。

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曹植は
兄である皇帝(文帝)にその才能を憎まれ
「才能があるというなら
 七歩歩くうちに詩を作れ。
 作れなければ罪におとす」
と命じられる。
曹植は七歩を歩みつつ詩を詠む。

豆を煮る焚き付けに豆の枝を燃やす
豆は釜の中で泣く
もともと同じ根から生まれた兄弟なのに
兄たる枝は豆を煮るために燃え
弟である豆は枝に煮られる。
どうしてそうなっちゃったかな…

文帝は涙を流した。



…世説新語ではこんな感じだが
三国志演義では
7歩で別の詩を作り、
「即座に詠め」
と命じられてこの詩を作っている。



七歩詩  曹植 

豆を煮るに豆がらを燃やす
豆は釜中にありて泣く
本これ同根より生じるに
相煎(に)ることの何ぞはなはだ急なるや

煮豆燃豆萁
豆在釜中泣
本是同根生
相煎何太急

またこうも。

豆を煮て持って羹(あつもの)を作り
菽(まめ)を漉して以て汁と為す
萁は釜下にありて然(も)え
豆は釜中にありて泣く
本これ同根より生じるに
相煎(に)ることの何ぞはなはだ急なるや

煮豆持作羹
漉菽以爲汁
萁在釜下然
豆在釜中泣
本是同根生
相煎何太急






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2016.09.24追記
モロヘイヤ(シマツナソ)はシナノキ科、
日本でシナノキから「しな布」を作るのと同じように繊維の元になる
と思っていたら
今日「昔はシナノキ科に分類していたが今はアオイ科に分類する」
とウィキペディアで知った。

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