弟がカレーを作っている
野菜を切り終わるのに30分かかった。
母は「ツナカレーを」と指示していったのに
冷凍の鶏胸肉をフライパンに入れて
電子レンジに入れようとしている。
鍋に入った生の野菜の上に、
ツナがだらしなくまき散らされている。
目付役の姉がブチ切れている。
「切るのも炒めるのも
結局あたしじゃん!」
部屋中に玉ねぎのにおいが立ち込める。
そんな姉も、換気扇を回してはいないのだ。
今、父は、
不安以外のなにものもない状態で
カレーの出来上がりを待っている。
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結果的には
意外とおいしくいただけた。
案外うちの子供たち、大丈夫なのか?
いっぽうで
ルーさえ入れれば、玉ねぎの茶色い皮がはいっても見えない。
焦げた味もわからない。
ザ カレーマジック!
…といった不安が払しょくし切れているわけではないのである。
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